一人親方特別加入制度で万が一に備えよう

工事に欠かせない一人親方

一人親方という言葉は建設関係の業者の方なら、 よく耳にする言葉ですが知らない人が多いかもしれません。 ただ近所で家が新築されたり、道路が改修されたりする工事は日常的に目にします。 その現場には「一人親方」が働いている場合が多いのです。

建設工事業者が仕事を請け負って工事を計画する際には、人工がいくら必要になるかを計算します。 人工とは人力を必要とする仕事に携わる人数のことを言いますが、 建設業者が自社が保有する常駐の従業員で請け負った工事を全て賄えるかというと、 不足する人工が出る場合が多々あります。 結果的に不足分は外注に頼ることになりますが、 その外注先の中には一人で請負仕事をしている一人親方が多く含まれます。

一般の労災保険は事業所に属する従業員に対する補償は行えますが、事業主本人に補償は行えません。 したがって一人親方の場合は、一人親方労災保険に自ら加入して工事に従事する必要が生じます。 工事で事故があった場合に怪我をした人が労災保険対象外であったなら、 補償は全て業者負担になる可能性もありますので、 当然請負業者も労災に加入している一人親方の方が発注しやすいことになります。

工事現場での事故は他の事業とは比較にならないほど、重傷事故の発生率が高いことから、 一人親方で事業を行っている方は、労災保険に加入して万が一の災害に備えることが大切です。 また建設業に勤務している方でも、雇用関係から請負関係に変更になる場合がありますから、 一人親方労災特別加入制度は知っておくと便利でしょう。